主計町茶屋街-topics-

金沢のお花見2018(鏡花のみち・秋聲のみち)

2018年4月7日

浅野川沿いの桜には女性的な淑やかさが

2018.4.7掲載

金沢の桜の名所のひとつに浅野川沿いが挙げられます。梅ノ橋から浅野川大橋を挟んで中の橋へと至る川沿いの道には、多くの観光客が訪れます。

地元では、梅ノ橋から中の橋までの川沿いの道で、ひがし茶屋街寄りの沿道を「秋聲のみち」、主計町茶屋街寄りの沿道を「鏡花のみち」と名付けています。

そして、梅ノ橋から浅野川大橋にかけての「秋聲のみち」と、浅野川大橋から中の橋にかけての「鏡花のみち」が、観光で訪れる方のお花見ルートです。

中の橋から臨む「鏡花のみち」

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浅野川大橋から臨む「秋聲のみち」

昼間の主計町が1年で最も華やぐ季節

お花見の季節になると、鏡花のみちに面する主計町茶屋街の表通りには大勢の人が訪れます。欧米からの観光客の姿が目に付くのが特徴です。

3階建ての茶屋建築と桜並木に挟まれた表通りは、午後になると陽が陰り、しっとりとした風情を醸し出しています。地元では “女川” の異名で知られる浅野川沿いの桜は、枝のしなりにも女性的な雰囲気を感じます。

主計町茶屋街(鏡花のみち)

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裏通りに入ると「暗がり坂」に出ます。暗がり坂は、旦那衆の遊びの場であった茶屋街と、その裏手の住宅街を結ぶ石段坂です。

坂の手前には1本の桜の木が佇んでいますが、泉鏡花の名作『照葉狂言』にちなんで「照葉さくら」と命名されています。

暗がり坂と照葉さくら

照葉さくらは、インスタ映えを狙う写真撮影においては最高の小道具と言えます。

特に着物姿の女性が被写体となる場合は、照葉さくらに寄り添うカット、照葉さくら越しに石段を登っていく後姿のカットなど、様々なバリエーションが思い浮かんできます。

インスタ映えを狙うならこのポジション

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ひがし茶屋街の余韻を楽しむ桜並木

秋聲のみちにある桜並木は、ひがし茶屋街の余韻を楽しむ道と言えそうです。

午後になると陽が陰る「鏡花のみち」とは違い、秋聲のみちには陽光が降り注ぎ、ウキウキした気分でお花見を楽しむことができます。

また、浅野川大橋から梅ノ橋までの間は川原に降りることができますので、たっぷりと太陽の光を浴びながら、ゆっくりと散策されるのもお奨めです。

秋聲のみちから河原へ降りるのもお奨めです

秋聲のみちからの眺めで、午後から夕方にかけて1カ所だけ陽が陰る場所があります。それが浅野川大橋です。

空が夕焼けに染まる時間帯に「秋聲のみち」から撮影する浅野川大橋は、ひがし茶屋街での高揚した気分をゆっくりと冷ましてくれるかのようです。

夕暮れ時の浅野川大橋

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茶屋街のぼんぼりには新花さんの名前も

お花見の季節に掲げられる「ぼんぼり」も浅野川沿いの風物詩です。ぼんぼりには、ひがし茶屋街と主計町茶屋街で営業しているお店の名前が掲出されています。

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主計町茶屋街の表通りと、ひがし茶屋街のメインストリートのぼんぼりには、両茶屋街で営業している現役のお茶屋の名前も見られます。そして、それぞれのお茶屋に在籍する芸妓さんの名前も掲出されています。

ぼんぼりには新人芸妓の名前も

私が個人的に楽しみにしているのは、前年にお座敷にデビューした新人芸妓(新花)の名前を見ることです。

ちなみに2017年には、主計町茶屋街の「えんや」から一駒さんが、ひがし茶屋街の「春の家」からあか利さんがデビューしました。今年のぼんぼりには、しっかりと2人の新花さんの名前も見られました。

芸妓さんの名前を憶えながら歩くのも風流です

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金沢観光ガイド 南 武志

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