主計町茶屋街-topics-

桃太郎さんが主計町茶屋街「仲乃家」の女将に

2023年12月19日付の北國新聞に、主計町茶屋街のお茶屋・仲乃家で女将が引き継がれたとの記事が掲載されていました。

女将を引き継いだのは桃太郎さんで、新年1月3日に新装開業となります。桃太郎さんは北國新聞の取材に「若い人、県外の人にも楽しんでもらえるようにしたい」と意気込みを語りました。

また、7年間務めた女将を9月末で退いたきみ代さんは芸妓として活動を続けており、「自分が元気なうちに女将を譲り、今後は芸妓一本で頑張りたい」と決意を新たにしました。

仲乃家は現在改修を進めています。桃太郎さん自身を含め芸妓4人が所属するお茶屋を率いる新女将は「私自身もまだまだ新米なので、おかあさん (きみ代さん)に相談しながら女将をできるのは心強い」と語りました。

桃太郎さんは主計町の一番人気



事業継承を市長に報告

12月21日付の北國新聞には、女将を受け継いだ桃太郎さんが、前の女将のきみ代さんとともに金沢市役所を訪れ、金沢市長に事業継承を報告したという記事が掲載されていました。

記事によると、新年1月3日に新装開業する桃太郎さんは「お母さんと相談しながら若い芸妓を増やして育てたい」と話したそうです。

仲乃家は茶屋の改修や土地の取得、権利継承に関する金沢市の融資制度や利子補給制度を活用した「第1号」となり、建物の改修も行いました。桃太郎さんは「風情豊かな川べりのある街で四季のイベントを開きたい」と意気込みを語りました。

仲乃家は浅野川沿いの表通りに

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桃太郎さんは金沢美大の卒業

県外の方は「桃太郎さんが女将に」と聞いて「桃太郎って男じゃなかったの?」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

桃太郎さんは、おそらく主計町茶屋街で一番人気の芸妓さんです。金沢市民に親しまれている金沢美術工芸大学を卒業後に、美術工芸やデザインの世界ではなく、夜のお座敷で披露される芸事の世界を天職に選びました。

彼女が芸事の世界に飛び込んだ2006年当時は、金沢の花柳界がかつての栄華を取り戻そうとしていた時期です。女将を引き継ぐにあたって「若い芸妓を増やしていきたい」との抱負を口にするのもわかる気がします。

浅野川大橋からの眺めは金沢の和文化の象徴

鏡花の奥さんの源氏名が桃太郎

なぜ桃太郎という源氏名を付けたのかについては、ご本人に聞かないとわからないことですが、私なりに推測すると、主計町ゆかりの文豪・泉鏡花の影響を受けているのかもしれません。

実は、泉鏡花の妻のすずさんは東京の神楽町の芸者でした。そして、源氏名・桃太郎を名乗っていました。すずさんは鏡花の名作『婦系図』に登場するお蔦のモデルとなった女性で、一度は鏡花から別れを切り出されています。

「別れろ切れろは芸者の時に言う言葉」は鏡花が残した最も有名なセリフですが、もし、現代の桃太郎さんが鏡花にちなんで「桃太郎」という源氏名を選んだのでしたらロマンチックですよね。

余談ですが、金沢では「芸者」とは言わず「芸妓」と言います。正式には「げいぎ」、普段の会話では「げいこ」と読みます。

茶屋街へと下る暗がり坂は鏡花の通学路

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「1階はバー」がお茶屋のトレンド

つい最近、私は仲乃家の前を通りかかったのですが、確かに改修工事中でした。1階をバーに改修しているみたいです。

お茶屋の構造を説明しますと、お客様が芸事を楽しむお座敷は2階に設けられており、1階はスタッフルームとして使用されてきました。かつては、お座敷に出る芸妓さんは1階の控室で身支度を整えていました。

今、金沢の茶屋街ではお茶屋の1階にバーを併設するのがトレンドとなっています。2階のお座敷をつぶすことなく改修できるのが良いのでしょう。また、主計町のお茶屋は3階建てですので、芸妓さんの控室も確保できるのかもしれませんね。

ちなみに、2022年に主計町にオープンしたお茶屋『み笑』でも1階がバーになっています。また、同じ主計町の『まゆ月』ではすぐ近くにカフェを開いています。

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金沢駅は観光名所が集まる中心部から少し離れています。1泊の場合は駅チカの方が安心できるかと思いますが、2泊以上の場合は香林坊、片町、武蔵ヶ辻などの繁華街に宿泊する方が圧倒的に便利です。

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金沢観光ガイド 南 武志

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