金沢の観光名所#1
金沢の観光名所として最初に名前が挙がるのは、昔も今も兼六園です。水戸の偕楽園、岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつに数えられています。
はじめて金沢を訪れる方は、兼六園は金沢駅から遠いと感じるかもしれませんね。でも、駅から遠くても僻地にあるわけではなく、兼六園は金沢の中心に位置しています。補足すると、金沢駅が明治時代の僻地に作られたのです。
兼六園での楽しみ方は人それぞれです。お時間のない方にはない方なりの、お時間に余裕のある方にはたっぷりと堪能していただける楽しみ方があります。
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兼六園で一番の人気スポットは霞ヶ池
兼六園で最も有名なスポットが霞ヶ池(かすみがいけ)です。お時間のない方は、とりあえず霞ヶ池さえ見ておけば「兼六園に行ってきた」と言えるほどです。
そして、霞ヶ池の名物が「ことじ灯籠」です。琴の弦を支える「琴柱」に似ていることから名付けられました。桂坂口から入園し坂道を上り切ると、池の手前に二本足の灯籠が見えます。
兼六園のシンボル・霞ヶ池はどこから撮っても良い写真が撮影できます。虹橋の背後にことじ灯籠が入るアングルと、雪吊りで知られる唐崎松が人気ですが、自分だけのお気に入りの撮影ポイントを見つけるのも兼六園の楽しみ方のひとつです。
兼六園の見どころ#2
霞ヶ池は兼六園で最高の撮影スポット
曲水に沿ってゆっくりと鑑賞
行程に余裕のある方はゆっくりと園内を散策されるといいでしょう。
広大な日本庭園のエリアには曲水(小川)が流れ、花見橋、雁行橋、月見橋などの風情を感じる名前の橋が架かっています。水辺にはカキツバタが植えられ、両岸には桜並木が続きます。そして、曲水のせせらぎは霞ヶ池へと流れ込んでいきます。
兼六園の見どころ#3
曲水が彩る兼六園の水辺は日本庭園の名脇役
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兼六園には2つの顔があります
兼六園は1600年代に作庭された傾斜地エリアと、1800年代に作庭された広大な日本庭園のエリアに分かれます。外様大名として幕府から警戒されていた頃の景観と、藩政が安定した時代の景観。兼六園の2つの顔をどうぞ見比べてください。
歴史を紐解くと、傾斜地エリアは金沢城を守る防御の砦として作庭されたそうです。鬱蒼と生い茂る木々と、横長に掘られた瓢池(ひさごいけ)。言われてみれば、確かに防御に最適な形状をしています。
兼六園の見どころ#4
瓢池は神秘的な雰囲気を醸し出す幽邃の池
兼六園の名前の由来は?
兼六園は加賀藩主・前田家が作庭した庭園で、1600年代から作庭が始まり、1822年(文政5年)に「兼六園」と命名されました。まもなく命名から200年を迎えます。
宏大(こうだい)、幽邃(ゆうすい)、人力(じんりょく)、蒼古(そうこ)、水泉(すいせん)、眺望(ちょうぼう)という、本来は共存させることが難しい6つの景勝を兼ね備えた庭園という意味で名付けられました。
国内有数の名園には笑顔がいっぱい
近年、兼六園では若い女性の観光客が増えたこともあって、静かな庭園が笑顔で満たされるようになりました。また、欧米からの観光客も急増しています。
人気撮影スポット・霞ヶ池の虹橋(このページのトップ写真)では、日本人女性が列を作り、それを見た外国人観光客も彼女たちが作った列に並びます。そして、自分の順番がくると国籍に関係なく飛びっきりの笑顔でカメラに収まっています。
ところどころに設置されているモニュメントも絶好の撮影スポットです。中でも国内最古の屋外の人物の銅像とされる日本武尊像(やまとたけるのみことぞう)の前では、いろいろな角度からカメラを向ける姿が見られます。
疲れた分だけ元が取れる栄螺山
お時間と体力に余裕がありましたら、霞ヶ池から栄螺山(さざえやま)に登ってみてください。栄螺山は霞ヶ池を掘った土を盛った築山で、高さ9mの山頂から眺める霞ヶ池は神秘的な雰囲気を漂わせています。
余談ですが、栄螺山の頂上に置かれている手水鉢には、トレビの泉のように小銭が投げ入れられています。これも新幹線効果でしょうか(笑)。
こちらは金沢観光サイトです
トップページの観光メニューもどうぞ
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坂道と砂利道でも歩きやすい靴で
兼六園には7つの料金所があり、大多数の人は金沢城公園に近い桂坂口か、金沢21世紀美術館に近い真弓坂口から入園します。
桂坂、真弓坂という名前からも分かるとおり園内に入るとかなり急な上り坂があります。また、古くからの趣を残した庭園ということで地面は砂利道です。ハイヒールは歩きにくいと思いますので、女性の方は歩きやすい履物で入園されることをお勧めします。
その日であれば何度でも入園可能
意外と知られていないのですが、兼六園は、その日であれば何度でも入園・退園ができます。再入園される場合は、その都度、料金所で入園チケットを提示してください。ちなみに、65歳以上の方は入園無料ですので保険証や免許証をご持参ください。
例えば、正午近くに入園した方が、ランチのために園外に出て再訪することもできますし、午前中と夕方の兼六園を撮影することも可能です。また、随身坂口の外にある金沢神社や金城霊沢を見学するために、ちょこっと園外に出るのもお奨めです。
兼六園の見どころ#5
それぞれの個性を持つ兼六園の7つの入場口
桂坂口で行列なら桜ヶ岡口へ
兼六園の7つの料金所で、多くの人が金沢城に近い桂坂口か、21美に近い真弓坂口から入園します。特に「兼六園下・金沢城」が最寄りのバス停となる桂坂口では週末に長蛇の列ができることがあります。
もし、桂坂口に列ができていましたら、ひとつ奥の桜ヶ岡口へ回ってください。金沢城と兼六園を結ぶ「石川橋」を渡って真っすぐに行くと桜ヶ岡口で、料金所を抜けると霞ヶ池の手前に出ます。
歩き疲れたら茶店で休憩
少し歩き疲れたという方には、時雨亭、内橋亭、三芳庵、兼六亭、寄観亭などの休憩所が設けられています。写真の時雨亭(しぐれてい)では抹茶と和菓子を楽しむことができます。抹茶+生和菓子のセットが730円、煎茶+和菓子のセットが310円です。
兼六園の見どころ#6
茶店での抹茶と和菓子は兼六園の楽しみの一つ
昭和の香りを漂わせる茶店通り
桂坂口と蓮池門口を結ぶ茶店通りには、古くからの観光地らしく茶店やお土産屋さんが並んでいます。情緒を感じる通りには、2階部分が通りに張り出した茶屋建築の建物が並び、明治時代から昭和初期にかけての風情を醸し出しています。
茶店通りではお店の前に置かれた木製のベンチに腰かけて、お団子でも食べながら一休みされるのもいいでしょう。また、近年は、若いカップルにぴったりなお洒落なスイーツ専門店もオープンしています。
兼六園の利用案内
入園料
大人(18歳以上)320円、小人(6歳~18歳未満)100円。65歳以上の方は運転免許証や健康保険証などの公的な証明書があれば無料。
※兼六園プラスワン利用券
兼六園+周辺の文化施設1カ所のセットチケットが500円です。対象施設は、金沢城・五十間長屋、石川県立美術館、生活工芸ミュージアム、石川県立歴史博物館、加賀本多博物館、石川近代文学館です。
開園時間
3/1~10/15 7:00~18:00
10/16~2月末日 8:00~17:00
早朝無料開放
3/1~3/31 5:00~6:45
4/1~8/31 4:00~6:45
9/1~10/15 5:00~6:45
10/16~10/31 5:00~7:45
11/1~2月末日 6:00~7:45
兼六園ホームページ
Guide
兼六園・金沢城周辺の16施設の共通券「文化の森おでかけパス」
金沢の地図が表示されない時は「リロード↺」
次の観光名所へ:金沢城公園-加賀百万石の城跡は巨大な迷路
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・兼六園-日本有数の名園には記念撮影のスポットがいっぱい
兼六園の見どころ
・兼六園の名前の由来は六つの景勝を兼ね備えた庭園
・ことじ灯籠・虹橋・栄螺山。霞ヶ池は兼六園のシンボル
・曲水を彩るカキツバタと日本武尊像は兼六園の名脇役
・幽邃の趣きの瓢池と日本最古の噴水は知られざる兼六園
・兼六園をより満喫するなら7つの入場口を使い分け
・お茶室での抹茶と和菓子は兼六園のお楽しみのひとつ
・成巽閣・金城霊沢・金沢神社は兼六園のプラスワン
兼六園への行き方
・兼六園への行き方
・金沢駅から兼六園(金沢21世紀美術館)への行き方
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・金沢城公園から兼六園への行き方
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兼六園の周辺スポット
金沢城公園 | 金沢21世紀美術館 | 石浦神社 | 石川県立美術館 | 赤レンガミュージアム | 金沢神社 | 生活工芸ミュージアム | 西田家庭園玉泉園
兼六園から他の観光名所へ
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主要な観光名所は8つ+金沢駅
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