足軽資料館は長町五の橋にある充実の無料施設

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足軽資料館 (あしがるしりょうかん)

長町武家屋敷跡の見どころ vol.6

金沢を代表する観光地のひとつである長町武家屋敷跡には、無料で見学できる旧家跡や資料館があります。

そのひとつが金沢市足軽資料館で、長町を流れる大野庄用水の長町五の橋と長町六の橋の間に位置し、用水沿いの遊歩道と併せて整備されています。

足軽資料館は1997年(平成9年)に完成した施設です。

敷地内には藩政期に建築された足軽階級の住居2棟が展示されており、それぞれの住居の内部が無料公開されています。

この資料館にある2つの住居は、加賀藩の足軽の末裔である清水家と高西家から寄付されたもので、清水家では1990年(平成2年)まで、高西家では1994年(平成6年)まで実際の住居として使用されていました。

それぞれの玄関には「清水」「高西」という表札が掛かっています。

旧清水家

平成の時代まで使用されていたこともあって、玄関の間、座敷、茶の間、流し(台所)、納戸、鍵の間、厠(トイレ)、あま(屋根裏の物置)などの設備がほぼそのままの形で残されています。

また、それぞれの設備に関する詳しい説明書きが展示されています。

室内設備の中では「流し」という言葉に馴染が薄い人もいるかもしれませんね。今の日本では台所やキッチンと呼ばれることが多いようですが、私が子供の頃は、母親が料理を作る場所を「流し」と教わりました。

台所のことを流しと言うのが、時代的なものなのか、地域性によるものなのかは分かりませんが、今でも金沢では台所を指す言葉として「流し」という言い方が普通に使われています。

旧高西家

長町武家屋敷跡が3分でわかる画像集

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足留めされるほどの充実した資料

足軽資料館のセールスポイントは、無料の資料館とは思えないほど説明書きが詳細なことです。

建物内の設備に関する説明だけではなく、藩政期の足軽の仕事、収入、勉学などについての状況や、加賀藩の武家社会に関する説明など多岐にわたっています。

日本史に興味のある方や加賀藩の武家社会に興味のある方は、説明文をすべて読みこなしていると、「思わぬところで予定外の時間を過ごしてしまった」ということもあるかもしれません。

小規模ながらも時間を忘れてしまうほど充実した資料館です。

家族の食事の場

長町武家屋敷跡の見どころ vol.1
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加賀藩の武家社会の状況

ここで藩政期の金沢の武家社会について少しご説明しましょう。

加賀藩では武家は6つの階級に分けられていました。

八家(はっか)———- 8家(禄高11,000石~50,000石)
人持組(ひともちぐみ) 68家(禄高1,000石~14,000石)
平士(へいし)—– 1,511家(禄高50石~2,000石)
与力(よりき)——- 190家(禄高60石~300石)
御徒(おかち)—– 3,802家(禄高50俵~150石)
足軽(あしがる)— 5,382家(禄高20俵~25俵)

上記の家数を単純に足すと、藩政期の金沢では10,961もの武家があったということになります。そして、武士たちの居住エリアの外側には町人が暮らし、さらにその外側には農民が暮らしていました。

明治6年の人口調査によると、金沢は109,685人の人口を数え、東京、大阪、京都、名古屋に次ぐ全国第5位の大都市でした。確かに武家だけで10,000世帯以上あったわけですから10万人を超えていたのも頷けます。

今の住宅事情からすると、まずまずの間取りです

他の藩では、足軽は足軽長屋と呼ばれる共同住宅で暮らしていた例が多いようですが、加賀藩では最下級の武士である足軽にも一戸建ての家が与えられていました。

足軽の建築様式は木造平屋建てで、現在の住宅に当てはめると3LDK程度の部屋数に、小さいながらも庭が付いていました。

これが中級武士になると家の周囲を土塀が囲み玄関口は門構えになるのですが、足軽の家には門や土塀はなく生垣で囲まれていました。

現在の住居事情から見ると、まずまずの住環境のようにも思えますが、家族の多かった江戸時代においてはやはり手狭だったようです。

また、20俵から25俵という禄高(給与)では生活も苦しかったらしく、各家とも内職で生活を支えていたようです。

さて、足軽資料館が位置する「長町六の橋」からは、前田利家公を祀る尾山神社まで10分足らずの距離です。そして、尾山神社の境内を抜けると金沢城公園です。

資料館の周囲には遊歩道が整備されています
金沢市足軽資料館
住所:金沢市長町1-9-3
TEL:076-263-3640
時間:午前9時30分~午後5時(無料)
定休:無休

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