200年の盛衰の歴史。東の廓~ひがし茶屋街

紅殻(べんがら)・木虫籠(きむすこ)

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ひがし茶屋街の見どころ vol.1

21世紀に入って、金沢を代表する観光名所へと目覚ましい発展を遂げた「ひがし茶屋街」。1820年(文政3年)に加賀藩から公許され、金沢で最高の格式を誇る茶屋街として発展してきました。

今日のひがし茶屋街では、着物姿でゆっくりと歩く女性を目にするようになりましたが、観光地化に向けて大きく舵を切ったのは意外に最近で2001年(平成13年)のことです。

この年の5月に発表された「ひがし」の保存計画には、既存の茶屋建築物件の修理と、現代建築に変わってしまった物件を伝統的な外観に戻す修景において、金沢市が費用の70%から90%を補助することが記されています。

そして、2001年11月に「東山ひがし」として国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されたことで、一気に観光地へと整備されていきました。ちなみに茶屋街としての保存地区の指定は、京都の祇園に次いで2例目のことでした。

メインストリートには伝統的な茶屋建築が並びます

時代から取り残された20世紀後半

ひがし茶屋街は地元では東山(ひがしやま)と呼ばれています。

東山の周辺は1960年代までは金沢の繁華街のひとつでしたが、金沢の中心が、金沢城の北東エリアから南西エリアへと移っていくに従って、お城の北東に位置する東山界隈は時代から取り残されていきました。

金沢の東山は、東京の浅草と似ています。浅草も一時期は時代の流れに乗り遅れてしまった感がありましたが、新しさを追うのではなく古いものを守ることに方向転換をして、東京を代表する観光名所として復活しました。

東山界隈も、1970年代以降は必死に街を新しくしようともがいていましたが、21世紀に入ったあたりで伝統と風情を守ることに方向転換をしたことで、今では兼六園とともに金沢観光のツートップへと成長しました。

今にして思えば、時代から取り残されたことで古い町並みが残ったのは幸運でした。

往時をしのばせるレトロな街灯

ひがし茶屋街が3分でわかる画像集




茶屋建築の特徴は紅殻格子の木虫籠

ひがし茶屋街の建物は2階が通りに張り出しています。

加賀藩ではお殿様を見下ろしてはいけないということで、町人の住むエリアでは2階建ての建物は禁止されていたのですが、周囲を塀で囲まれていた茶屋街のみは2階建ての建物が許可されていました。

茶屋建築の特徴は、紅殻格子(べんがらごうし)の木虫籠(きむすこ)です。インドのベンガル地方の紅料を使用していることから、べんがらと呼ばれるようになりました。今風の色分けですと「エンジ色」や「赤紫」に似ています。

木虫籠。建物の中からは外がよく見えます

ひがし茶屋街の見どころ vol.5
和風カフェはひがし茶屋街のお洒落な嗜み

木虫籠で常連さんの浮気監視

紅殻に塗られた出格子が紅殻格子です。出格子というのは窓の外に付けられる格子のことで、「ひがし」をはじめとする金沢の茶屋街では、細い木の格子が各建物の1階部分に取り付けられています。

この細い格子のことを木虫籠(きむすこ)と言います。言われてみると確かに “虫かご” のように見えます。

木虫籠は台形の細い木枠の幅の広い面を外向きにして作られています。この建築様式は、外から建物の内部は見えにくいのですが、内部からは外の様子が見えるという特色があります。

出格子の向こうが「みせの間」と呼ばれる芸妓さんの支度部屋になっていました。往時の「ひがし」では、お客さんが他のお店に浮気しないように、木虫籠の向こう側から芸妓さんが見張っていたわけです(笑)。

裏通りにも紅殻格子と木虫籠が



芸妓さんが在籍するお茶屋は5軒

ひがし茶屋街をはじめて訪れる方は、現役のお茶屋を探すのも楽しみのひとつ言えるかもしれません。

藩政期から昭和にかけて最高の格式を誇った「ひがし茶屋街」では、八しげ、中むら、春の家、八の福、藤乃弥の5軒が、今も芸妓さんが所属する現役のお茶屋として営業しています。

メインストリートの二番丁には八しげ、中むら、春の家、八の福の4軒が店を構え、ひとつ隣の一番丁には、ひがし茶屋街で最も歴史の浅いお茶屋の藤乃弥が営業しています。

八しげ
八の福

2階だけで営業のお茶屋も

ひがし茶屋街を歩かれる際には、この5つのお店をチェックしながら歩くと、また一つ風情を感じるのではないでしょうか。また、運が良い時にはお茶屋の前に車が止まり、車から店内へと入って行く芸妓さんを見ることができます。

5軒のお茶屋の中で、中むら、春の家、藤乃弥は1階が別のお店で、2階だけがお茶屋という形態です。ちなみに、中むらの1階は「玉匣」という若手作家のクラフト作品やアクセサリーを集めた工芸品店、春の家の1階は「不室屋」という麩の専門店、藤乃弥の1階は「粋蓮」というバーになっています。

中むら
春の家
藤乃弥

「東」のお茶屋の特徴は “ひらがな”

八しげ、中むら、春の家、八の福、藤乃弥。この5軒の名前で興味深いのは、5軒のうち4軒が、屋号に “ひらがな” が入っていることです。

井上雪さんの著書『廓のおんな』は、明治後期から昭和にかけて「東の廓」で人生を送った鈴見さん(源氏名)にスポットをあてたルポルタージュですが、著書に出てくる屋号のほとんどが漢字の名前です。

ひがし茶屋街では、時代とともに平仮名の屋号が増えていったようです。

それから、興味深いのは芸妓さんが独立して自分のお茶屋を持つ際に、以前に在籍していたお茶屋の名前から1字をもらっていることです。

例えば八の福の女将・福太郎さんは、八しげの看板の芸妓さんでした。また、藤乃弥の女将の弥栄子さんは藤とし(現在は廃業)に在籍していました。芸事の世界では、このような慣習も良いものですね。

ひがし茶屋街のメインストリート

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