紅殻(べんがら)・木虫籠(きむすこ)

ひがし茶屋街の見どころ vol.1

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21世紀に入って、金沢を代表する観光名所へと目覚ましい発展を遂げた「ひがし茶屋街」。

ひがし茶屋街は1820年(文政3年)に加賀藩から公許され、金沢で最高の格式を誇る茶屋街として発展してきました。茶屋街のエリアには約140戸の建物が並んでいます。

今日のひがし茶屋街では、着物姿でゆっくりと歩く女性を目にするようになりましたが、観光地化に向けて大きく舵を切ったのは意外に最近で2001年(平成13年)のことです。

この年の5月に発表された「ひがし」の保存計画には、既存の茶屋建築物件の修理と、現代建築に変わってしまった物件を伝統的な外観に戻す修景において、金沢市が費用の70%から90%を補助することが記されています。

そして、2001年11月に「東山ひがし」として国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されたことで、一気に観光地へと整備されていきました。

ちなみに茶屋街としての保存地区の指定は、この時点で京都の祇園に次いで2例目のことでした。

メインストリートには伝統的な茶屋建築が並びます

ひがし茶屋街には伝統的建造物が数多く残されています。中でもメインストリートにある「志摩」は国の重要文化財に指定されています。

茶屋建築における重要文化財は京都・島原の「角屋」とともに全国で2例しかありません。

石川県人は日本三名園(偕楽園、後楽園、兼六園)とか、日本三名山(富士山、立山、白山)とか、日本の三大和菓子処(京都、松江、金沢)などのように、指折りの一つとなることで胸の内のプライドを満足させます。

その意味では、ひがし茶屋街は地元の人たちの自尊心を満足させてくれる観光地です。

往時をしのばせるレトロな街灯

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ひがし茶屋街が3分でわかる画像集

風情を醸し出す紅殻格子の木虫籠

ひがし茶屋街の建物は2階が通りに張り出しています。

加賀藩では前田の殿様を上から見下ろしてはいけないということで、町人の住むエリアでは2階建ての建物は禁止されていたのですが、周囲を塀で囲まれていた茶屋街のみは2階建ての建物が許可されていました。

茶屋建築の特徴は、紅殻格子(べんがらごうし)の木虫籠(きむすこ)です。

紅殻については弁殻とも弁柄とも記されますが、インドのベンガル地方の紅料を使用していることから、べんがらと呼ばれるようになりました。

今風の色分けですと「エンジ色」や「赤紫」に似ています。この色は武士の家で使われることはなく、主に色街で使われていました。

木虫籠。建物の中からは外がよく見えます

そして、紅殻に塗られた出格子が紅殻格子です。出格子というのは窓の外に付けられる格子のことで、「ひがし」をはじめとする金沢の茶屋街では、細い木の格子が各建物の1階部分に取り付けられています。

この細い格子のことを木虫籠(きむすこ)と言います。言われてみると確かに “虫かご” のように見えます。

木虫籠は台形の細い木枠の幅の広い面を外向きにして作られています。この建築様式は、外から建物の内部は見えにくいのですが、内部からは外の様子が見えるという特色があります。

往時の「ひがし」では、お客さんが他のお店に浮気しないように、木虫籠の向こう側から芸妓さんが見張っていたわけです。

裏通りにも紅殻格子と木虫籠が

伝統的建造物の建物内を見学できます

ひがし茶屋街のメインストリートに位置する「志摩」と「懐華楼」では、有料になりますがお茶屋の内部を見学することができます。

お茶屋では基本的に1階がスタッフルームで2階が客間となっており、玄関を入ってすぐのところに2階へと上がる階段があります。

客間ではお客様が床の間を背にして座ると、前方のふすまの向こうに芸妓さんの「ひかえの間」があります。そして、ふすまが開くと三つ指をついた芸妓さんが現れるわけです。

2つの施設では、いずれもお座敷に上がることができますので、往時の華やかな光景を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。

鼓と太鼓がお座敷の雰囲気を盛り上げます(志摩)

「志摩」は前述のとおり国の重要文化財に指定されている建物で、ひがし茶屋街の前身である「東の廓」の開設(1820年)と同時に建てられました。

入館料は一般が500円で小・中学生は300円です。また、茶室の「寒村庵」では抹茶と生菓子のセットが700円です。

ひがし茶屋街で数少なくなった宴席を催すお茶屋のひとつが「懐華楼」です。

今も一晩で一組だけのお客様をおもてなしする「一客一亭」で営業している他、昼間の時間帯は内部を見学することができます。見学料は750円で、囲炉裏のあるカフェ(有料)が用意されています。

現在も一客一亭の営業を続ける「懐華楼」

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志摩ホームページ金沢芸妓ホームページ


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