主計町茶屋街-topics-

浅野川大橋と中の橋でライトアップ整備

2017年12月6日

浅野川沿いの観光エリアの夜間景観を拡充

2017年12月5日付の北國新聞に、浅野川に架かる浅野川大橋と中の橋が12月中に夜間照明設備を整備するという記事が掲載されていました。

二つの橋のライトアップが完備されることで、2016年度に整備を終えた天神橋、梅ノ橋と合わせ、浅野川に架かる歴史的な4橋梁のライトアップ事業が完了することになります。

橋脚の3つのアーチが特徴的な浅野川大橋(このページのトップ写真)には8基の発光ダイオード(LED)投光器を置き、アーチ部分に照射します。

白木造りの歩行者専用の橋である中の橋には、袂の桁隠しの部分にLED照明を設けます。色合いは電球色とし、叙情的な眺めを演出します。また、照明設備には安全な歩行空間を確保する狙いもあります。

この発表は、12月の定例議会で山野金沢市長から説明があったものです。

提出議案説明で山野市長からは、2017年度内をめどに、金沢城公園周辺の重要文化的景観区域や金沢駅周辺の夜のライトアップに取り組むアクションプログラムを策定するとの説明がありました。

記事によると、山野市長は「金沢らしい夜間景観の創出を目指したい」と強調したとのことです。

中の橋

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夜になると真っ暗になる地方都市・金沢

北陸新幹線の開通以来、金沢は、おかげさまで多くの観光客が訪れる街となりました。兼六園、ひがし茶屋街、近江町市場などの観光名所の昼間の賑わいは、新幹線開通前とは比べ物にならないくらいです。

一方で、人口46万人の地方都市である金沢は、夜になると急に寂しくなります。金沢の繁華街のひとつ武蔵ヶ辻では、夜の8時を過ぎる頃には真夜中のような静けさになります。

地方都市のウイークポイントは、東京や大阪などの大都会に比べて夜の娯楽が少ないことですが、金沢も他の地方都市と同じように、街が眠りにつくのが早いというウイークポイントがあります。

観光で訪れる方にとって夜の8時というのは、まだまだひと遊びできる時間帯です。東京の六本木の夜8時と言えば、夜の帳が下りる頃に目覚めはじめた街がようやく全開になる頃です。

そのことを考えると、観光名所の周辺のライトアップは、金沢の夜の楽しみを増やすためには必要不可欠な方策と言えるでしょう。

天神橋

話題を浅野川に戻します。浅野川流域の観光エリアに架かる橋は、上流から天神橋、梅ノ橋、浅野川大橋、中の橋の4つです。

天神橋は泉鏡花の『義血侠血』の舞台となった橋で、ひとつ下流の梅ノ橋までの間には、主人公の “滝の白糸” の像が設置されています。また、梅ノ橋の袂には徳田秋聲記念館があります。

鏡花のみち-天神橋からはじまる浪漫の散歩道

梅ノ橋

さらに下流の浅野川大橋は、ひがし茶屋街と主計町茶屋街の境界線にあたる橋です。

1922年(大正11年)に架けられた橋で、ノスタルジーを感じさせるお洒落なアーチ型の橋脚が特徴です。明治~大正~昭和初期にかけて、このあたりが金沢の遊びの中心地でした。

最も下流にある中の橋は主計町茶屋街に架かる橋で、2016年7月に放送された『ドクターXスペシャル』のロケ地となりました。ドラマでは、主計町側から大門先生が歩いてきて、対岸から渡ってくる加地先生、原先生とすれ違うシーンで紹介されました。

また、中の橋の袂には、泉鏡花の『化鳥』の文学碑が置かれています。

なお、天神橋から中の橋までの川沿いの道の、ひがし茶屋街サイドの道は「秋聲のみち」、主計町茶屋街サイドの道は「鏡花のみち」と名付けられています。

文学がお好きな方は、卯辰山への入口から、天神橋~梅ノ橋~浅野川大橋~中の橋とジグザグに渡って歩かれるのがお奨めの散策ルートです。

中の橋から眺める浅野川大橋と主計町茶屋街

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金沢観光ガイド 南 武志

観光客の方が「ひがし茶屋街」の最寄りのバス停に並ばれているのを見て、兼六園も近江町市場も歩いて10分なのに…と思ったことが、このサイトをはじめたキッカケでした。 金沢の街は歩いて回れます。自分だけの観光プランで城下町・金沢を満喫してください。

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