2017年3月11日付の北國新聞に、兼六園の2016年の入園者数が掲載されていました。
石川県が発表した兼六園の2016年の入園者数は、前年比2.6%増の296万人でした。記事は女性記者のリポートのような文体で展開されており「開業1年目をさらに上回るって、ちょっと驚きですよね?」という軽いタッチで紹介されていました。
北陸新幹線の開業1年目の入園者数を上回る
今の季節にしては好天に恵まれた3月5日(日)。兼六園・桂坂口には数珠つなぎの列ができており、新幹線の開業1年目越えの熱気が続いていたとのこと。
また、着物姿の女性グループもチラホラと見られたとのことで、兼六園下交差点に面している着物レンタル店「花恋(かれん)」の様子が紹介されていました。
店内には着付けを終えた女性がヘアセットの順番を待ち、まるで慌ただしい舞台裏の楽屋のようだったそうです。このお店の1日の利用者数は、開業当初の50人から、今では倍増の1日100人が訪れています。
神奈川県から旅行に来た女子大生は「今がテンション、マックスかも」と笑顔で語りながら、和服姿で街へ繰り出していったそうです。そして、同店の社長が記者のインタビューに応え「2年目のジンクス?ないですよ」と言い切ったそうです。
兼六園の入園者数は、2014年の197万人から、北陸新幹線開業1年目の2015年には288万人へと大幅にアップしました。そして、開業2年目の2016年はさらにその数字を上回り、石川国体が開催された1991年の313万人に次ぐ歴代2位の年間入園者数となりました。
外国人の入園者数は22.0%増の35万人で、特に欧米からの入園者は41.0%増でした。国別ではイタリアが71.9%も増加しました。
イタリアでは、現在、日本への新婚旅行がブームになっているらしく、世界最大の宿泊予約サイトの分析でも、イタリア人に人気の旅行先は、東京、京都、大阪、広島に次いで金沢は第5位だとのことです。
ちなみに、石川県の谷本知事は、以前に「イタリア半島は長靴の形。ひっくり返せば石川県」と語ったことが紹介されていました。
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桂坂口が長蛇の列の時は桜ヶ岡口を
少し前のことですが、作家の五木寛之さんがテレビ金沢の特別番組で「新幹線効果は3か月で終わるかなと思ったら、まだ続いているんだよね」と語っていましたが、私の感覚としても観光で訪れる方は減っていないようです。
特に海外からの観光客、中でも白人の方の姿が目立ちます。北國新聞にはイタリアで金沢が人気と記されていましたが、私も野村家庭園のお茶室で、イタリアから来たカップルと同室になったことがあります。
さて、紙面に掲載されていた兼六園の桂坂口の列は、列の最後尾が分からないほど本当に長蛇の列でした。兼六園を管轄する石川県では、テントを張って臨時の料金所を設けるなどの措置を取らないのでしょうかね。
兼六園には、桂坂口の他にも、蓮池門口、真弓坂口、随身坂口、小立野口、上坂口、桜ヶ岡口の計7カ所の料金所があります。
そして、観光で訪れる方の大多数が、金沢城公園と直結している桂坂口か、金沢21世紀美術館と交差点の対角線上にある真弓坂口から入園します。
平日には桂坂口の両隣に位置する蓮池門口や桜ヶ岡口の料金所の係員は、入場者が少なくて暇そうにしています。おそらく週末も桂坂口に比べて圧倒的に入園者が少ないはずです。
それならば、桂坂口に並んでいる人を桜ヶ岡口や蓮池門口に誘導しても良さそうなものなのに、写真の長蛇の列を見る限りでは誘導もしていないようです。
私は金沢で生まれ育ち、大学進学を機に東京に出て、東京で30年暮らして故郷に戻ってきた人間ですが、県外の空気を吸ってきた立場から言わせてもらうと、金沢のおもてなしは中途半端です。
金沢市役所をはじめ、各観光名所や美術館などの施設では、観光客をおもてなししようという気持ちは見えるのですが、そして、色々とおもてなしのための方策を実施してはいるのですが、とことんまでやらないのです。
この程度でいいか、というところで止めてしまうのです。
おもてなしというのは、相手が恐縮するくらいでちょうどいいものです。もっとサービスの質を深くしないと、そのうちにそっぽを向かれてしまいますよ。
今日の記事は、最後の方はちょっと乱暴な記事になり失礼いたしました。
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